一部の漸化式は線形代数を用いて解くことができます。
教科書に載っているような正攻法と併せて見ていくことにしましょう。
- info
- この記事の例題は引用元サイト様から拝借したので詳細が見たい方はそちらを参照ください。
- 線形代数で解けるのは一次式で表せるような線形の漸化式です。 この記事で扱うのはこれに該当します。
3項間漸化式
- 引用元
- 隣接3項間型の漸化式|受験の月 (1)
まず普通に解きます。特性方程式と呼ばれるものを使います。
なんかすっきりしませんね。 特性方程式って何なんでしょう。そもそもなぜクロスにかけてるんだろう?
という疑問を残しつつ、次は線形代数を使って解いてみます。
なるほど、特性方程式は固有方程式のことだったんですね。
そして固有値をクロスするように2式を組み立てたのは 固有ベクトルからなる行列の逆行列を掛けているのと同じことなんですね。 これが成り立つのは サイズが行列のサイズが 2x2 のときだけです。
(両辺にかけるので 1/6
は消えました)
重解を持つ3項間漸化式
- 引用元
- 隣接3項間型の漸化式|受験の月 (3)
特性方程式により重解が得られる場合、それらの式を連立させることができませんが、
指数型の漸化式として解けます。( x\^{n+1}
で割るのがミソですね)
続いて線形代数を使って解きます。
独立した固有ベクトルが得られる場合、対角行列のn乗を使ってうまく計算できましたが、 今回の場合はそもそも対角行列を得られません。
ジョルダン標準形と呼ばれる形に整形された行列を使って計算したのが以下です。 対角行列ほどではありませんが、n乗の計算がしやすいです。
ジョルダン標準形に分解した行列は指数型の漸化式との関係を見いだせませんでしたが、 これならなんとか人力で解けそうです。
2項間漸化式
難しい方の3項間の漸化式からやりましたが、 2項間であってももちろん解けます。
まず普通の解き方から
n
, n+1
を x と置きます。 これによって y = x
の直線との交点を求められるので
両辺の項を整えて、公比数列型の漸化式にします。
(これも特性方程式というんだけど、3項間漸化式の特性方程式とは全然違うのでなんか気持ち悪い)
これも行列を使って解けます
3項間漸化式と比べて項が足りないので、 左辺の下行は 1
固定で計算しました。
連立漸化式
- 引用元
2つの異なる数列の一般項がお互いを参照しあっているような漸化式です。 説明しづらいので詳しくは問題を読んでください。
両辺を揃えて等比数列型の漸化式に帰着させて解くのが一般的です。
続いて行列を使ってときます。とっても簡単。
参考